セルフコンパッション

マインドフルネスとセルフコンパッション

みなさん、こんばんは。
臨床心理士のゆり(@counseler_yuri)です。

本日はマインドフルネスとセルフコンパッション関連のツイートをまとめています。

DoingとBingの関係

DOINGとBEINGの関係。

私たちは、自分自身が何をしたか「DO」ばかりに気を取られてしまいます。世の中も、あなたは何をしてきたのか、これから何をするのかとDOを重視しがちです。

DOが重視される現在、ただ存在すること「BE」に意識を向けることはほとんどないかもしれません。

しかし、自分自身のことではなく、自分にとって大切な人のことを考えてみましょう。

大切な人なら何もしていなくても、存在するだけ嬉しかったり、ありがとうと感謝すると思います。

ただ存在するBEINGを大切にすること

この大切な人に向ける感覚を自分自身にも向けられたら良いなと思います。

自分が何もしていなくても、
ありのままの存在を受け入れること。

良い悪いとか判断せず、
存在そのままを、
認めて、優しく、受け入れること。

ありのまま受け入れること

自分の良いところや出来ているところを見つけて、自分を肯定することではなく、

欠点やうまく出来ないことも、そのまま受け入れた上で、

じゃあ、この今の自分には何ができるのかなと考えていくことが大切です。

昔、ありのままという言葉が嫌いでした。なんとなく嫌いでした。でも、今は良いところも悪いところも平等に目を向けて、平等に受け入れるという意味で「ありのまま」という言葉も良いなと思います。

DOとBEのバランス

DO何をするか、行動はとても大切です。

行動を変えていくことで、考えや気持ちとか自分の内側だけじゃなく、状況や環境とか自分の外側も変わっていきます。

でも、DO今の自分が何をするかは、BE今の自分自身にしっかりと目を向けないと、バランスが悪くなります。

よく、DOとBEのバランスが大切ですと言われます。確かにバランスも大切ですが、BEの上にDOは成り立つのかなと思います。

自分自身の存在をしっかり認識し、自己理解した上で、じゃあ何をやるのかのDOだと思います。

変えられるもの変えられないもの


自分が何をするのか決める時に、自分が行動を起こして変えられるものなのか、変えられないものなのかという視点も大切です。

倫理学者ニーバーの名言があります。

変えることのできるものについて、
それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。

変えることのできないものについては、それを受けいれるだけの冷静さを与えたまえ。

そして、
変えることのできるものと、変えることのできないものとを、識別する知恵を与えたまえ。

識別する知恵です。

変えられないものについて、あれこれ考えたり、いくら行動に起こしても、変えられないものは達成もできず、挫折や失敗へとつながります。

過去とか他人の言動とか、

変えられないものについて、あれこれ悩まずに受け入れて、

変えられるものだけに目を向けて、
変えていける勇気があると良いなと思います。

あきらめるという言葉について

あきらめるって言葉、ネガティブな印象がありますか?

もともと、「あきらめ」という言葉には、「明らかに見る」という意味があります。

真実、真理、悟りを意味し、

「しっかりと物事を見極めて、受け入れること」です。

肯定的なあきらめも選択肢としてアリなのです。それは失敗でも挫折でもないです。

セルフコンパッション を高めるとどうなるのか?

自分への思いやりであるセルフコンパッションの効果研究は欧米を中心に進んでいる。

・不安や抑うつの低下
・怒りの低下
・ストレス低下
・レジリエンスの高まり
・モチベーションアップ
・他者に寛容になる
・脳の思いやり回路の活性化

などなど。文献を開けばたくさん出てきます。

自己批判を良しとする文化

欧米に比べ、
日本人は自己批判を肯定的にとらえる傾向があります。

失敗した原因は自分にある、諦めずに頑張ろうと自分を叱咤激励しやすい。

その方法でうまくいく場合もあると思います。

ただし、何でも過剰に自分のせいにしてしまうこと、孤独な戦いになってしまうことは注意。

近年の研究では、自己批判よりセルフコンパッション を用いた方がやる気が上がり、不安や緊張なども低くなるとのこと。

ネガティブはなくすものでもない

心理学者カール・ユングの名言

幸せな人生も不幸の基準なしでは存在できず、悲しみによってバランスが保たれていない限り、「幸せ」という言葉はその意味を失ってしまうだろう。

という言葉もあります。

ネガティブな感情やネガティブな考えが無価値で不要なものではないです。

それぞれに大切な意味があります。問題になるのは、過度な自己批判により、物事を客観的に見れないこと。ネガティブ感情が強くなりすぎて辛くなること。ネガティブな考えが頭の中をぐるぐるとして疲労困憊すること。

セルフコンパッションは、自分にただ優しくしたり、思いやるだけではないです。

ネガティブな感情をなくそうとするのではなく、優しさや思いやりを持って受け入れて行きます。視野を広げ、良い面も悪い面も受け入れた上で、自分自身の価値や幸せへと進んでいきます。

良い面や悪い面に目を向けたときに、良いか悪いかという判断にとらわれず、どちらも存在する事実だとそのまま受け入れることです。

大切なのは、自分の持つ要素に平等に目を向けて、気づき、受け入れること。

良い悪い判断することでもない。

バランス良く目を向け、自己像を歪めないこと。

自己批判を繰り返すとマイナスフィルターによって自己像が歪んだり、現実全部をマイナスに色付けする場合もあります。

私たちはたった一言で定義できない

自分にレッテルを貼ってしまう場合があります。

・ダメ人間だ
・だらしない
・忘れっぽい

レッテルは一度貼ってしまうとなかなか剥がせません。

しかし、私たちは変化します。

たった1つの言葉で定義されるものではなく、さまざまな要素があります。

完全に定義することはできないです。