認知行動療法

認知行動療法が向いていない人「効果なしと判断する前に」

みなさん、こんばんは。
臨床心理士のゆり(@counseler_yuri)です。

本日は「認知行動療法が向いていない人はどんな人?」といった疑問についてお答えします。

集団認知行動療法の講師をやっていると、「認知行動療法が向いていない人はどんな人?」「やらない方がいい場合は?」といった質問を受けることがあります。

講義やtwitterでも回答しましたが、こちらにもまとめてみます。どうぞ。

認知行動療法が向いていない人とは?

認知行動療法は基本的にどんな方にも適応可能です。

はじめはうつ病の方向けにプログラムが作成され、うつ病や不安障害を主な対象と考えていました。

しかし、時代の流れとともに、認知行動療法のプログラムも進化し、現在はうつ病や不安障害だけではなく、統合失調症、発達障害、パーソナリティ障害、疼痛、不眠症など、さまざまなプログラムが開発され、積極的な研究が行われています。

つまり、向いていない人は少ないかなと思います。

しかし、認知行動療法の効果が出るまでに時間がかかる方はいらっしゃいます。

認知行動療法の効果が出るまでに時間がかかる方

自分の気持ちや考えに気づくのに時間がかかる方は、今まで慣れていないことをやっていくのでその分時間がかかります。

自分の「考え」について「考える」こと。つまり、メタ認知の力が必要となってきます。

例えば、

・自分を抑えて生きてきた
・自分より周囲を優先していた
・大きなストレスがあった
・自分のことに気づくのが元々苦手

 

といった方は、慣れるとまで少し時間がかかるかもしれません。

発達障害の方で、自分の内面に目を向けるのが苦手な方もそうです。しかし、発達障害の方でも日頃から自分の考えや気持ちを日記につけている方はスムーズな印象です。

認知行動療法を「効果なし」と諦めるのはもったいない

認知行動療法をちょこっと実践して、「効果なし」と諦めるのはもったいないです。

もしかしたら慣れていけば、効果が現れるかもしれません。

また、今までと違ったやり方だから慣れないのだとしたら、その分、今までとは違ったやり方である認知行動療法を実践することで効果が現れる可能性も高いかなと思います。

自分で実践してうまくできないようでしたら、専門家に相談するのも手です。

認知行動療法のメリット・デメリット

認知行動療法にはメリットがたくさんあります。

・再発防止
・症状緩和
・さまざまな疾患でエビデンスあり
うつ、不安、発達障害、摂食障害、統合失調症など。
・ストレスをストレスと感じにくくなる

デメリットとしては、
・スモールステップで進むので時間がかかる
・コツコツと継続も必要

があげられるかなと思います。

しかし、はじめは大変でも習慣化してしまえば、継続することは苦ではなくなります。

認知行動療法に取り組むときの注意点

認知行動療法に取り組むときの注意点としては以下が考えられます。

症状が重いときは注意

うつ病などの症状が重いときは注意が必要です。

症状が重いときに、認知行動療法のワークは負担が大きい場合があります。ある程度、症状が改善してから実践するのがおすすめです。

主治医がいらっしゃる方は、実践するタイミングを相談すると良いと思います。

一時的につらくなってしまう場合

今まで自分の内面に目を向けていなかった方が、認知行動療法を実践することで一時的に辛い気持ちになることがあります。

ワークから離れて少し休み、ネガティブな気持ちにしっかりと目を向けていけば、強い感情は自然と下がっていきます。

しかし、あまりにも辛い場合は、すぐに主治医や専門家に相談するのが良いと思います。自分ひとりでうまくできない、心配な方は専門家と一緒にやるのがおすすめです。